田舎おやじの言動log

田舎で暮らすおっさんの言動を適当にロギング。

PC-9821Xa7を中途半端に触る

MSX2PC-8801が一段落ついたのでいよいよPC-98シリーズを弄ろうと、倉庫から10年以上前に落札したまま放置していたPC-9821Xa7を引っ張り出してきた。

中身を確認すると一通りの部品はささっているっぽかったので、ホコリを吹いてコンデンサ液漏れなどを確認後、DOSフロッピーを入れて恐る恐る電源をONした。おなじみのピポ音がしてモニターがOUT OF RANGEを表示。しばし悩んだ後モニター出力を24kHzデフォルトに切り替えてやると無事DOSプロンプトが出ているところまで確認した。その後HDDのみで電源ONしディスクメニューまでは正常なものの、ブートドライブを選択するとディスクアクセス後にI/O Errorの表示。どうもHDDがお亡くなりになっているらしい。10年前はWindows3.1が起動したはずなのだが…。

死んだHDDは今は無きCONNER製850MB。学生時代初めて買ったドスパラDOS/V機に付いていたな、そういや。あれから25年以上なわけだから故障も致し方ないだろう。

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さて。とりあえず手持ちで使えそうなドライブはないかと漁っていると、たまたま4GB CFカードIDE変換コネクタがあったためそれを接続。電源ONで下の写真のようにDOSが起動した。どうやらずいぶん前にこのCFカードに98DOS5.0を入れていたらしい。

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じゃあCFカードにまずはシステムを復元するかと付属FDとCDを入れてみると、CDからの読み出しでディスクを認識しない。CDドライブも死んでいるようだ。こちらはIDEのDVDドライブを接続し、無事DOS6.2とWindows3.1をインストールできた。ドライブが黒しか無くて見た目はおかしな事になっているがまぁいいだろう。

ここまで来たらあとはWindows3.1を外して別のOSを…と思ったが、3.1初回起動でモニター解像度の選択をミスったらしく、起動途中にブラックアウトしてしまう。再インストも面倒だったのでautoexec.batをFDにコピってWindows上で編集し、それを書き戻してDOS起動するようにした。やれやれ。

次に98関連の小物を漁り、Xa7に取り付きそうなものを引っ張り出した。まずはCPU。Xa7は元々Pentium75MHzなのだが、こいつは購入当初6x86PR125が付いていた。それほどのパワーアップでもないし互換性も微妙だったため、いっそのことということで手持ちで最も速いK6-2 466MHzのODPを取り付けた。Xa7はベースクロックの関係で425MHzになるらしいが、元のCPUを考えたら鬼のようなパワーアップである。
次いでメモリ。入手時に8x4=32MBが取り付いていた。これはODPの箱から偶然出てきた32MBx2枚と差し替えて80MBとした。
最後に拡張カードだが、何よりもまずFM音源ということで探して見るも、26互換のリトルオーケストラが1枚見つかったきりで微妙。86音源が1枚あったはずなのだがどうも別室にあるPC-9801RA2に取り付いてしまっているらしい。面倒なので後回しにする。そしてもう一つ重要なカードとしてFDインターフェース。こちらはADM-1Mというものがすぐに見つかったのだが、Xa7に必要なケーブルがどれだかわからない。34と26ピンにマザーからのケーブルを挿すのはうろ覚えているが、8ピンとかの拡張ケーブルをどこに挿すのか、必要ないのかすら記憶が曖昧だった。さすがにここらあたりで疲れが出てきたようでどうにも頭が回らない。

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というわけで拡張はここで一旦諦め、ファイルを母艦とやりとりしやすいようにするためWindowsをインストールすることにした。手持ちは95,98,2000とよりどりみどりで本体スペックも申し分ないため今回はWindows2000を試す。HDDから起動してNECフォルダ内のSETUP.EXEを適当に起動…するが、途中フォルダを指定しろというところで起動と同一ドライブでは出来ない旨表示され先に進まない。そしてたった2hほど触っただけなのにすっかり気力が無くなってしまい、今回は中途半端だがここまでの作業とした。

ちなみにPC-98実機はすでにWindows95とDOS5.0が入って5'FDD付のCX13、5インチとSCSI MOが付いたRA2が別室にあり特に困っているわけではない。CX13を自室に持ってきて、かわりにメディア変換器としてXa7を…と思っていたが、当面はCX13を自室に移動させて弄るだけにしておこう。

なお他にもCeが1台あり、こちらもXa7と合わせて電源だけは入れてみたが、Xa7同様にHDDが死んでいるっぽいのと、DOSテキスト画面がなぜか緑っぽい表示になる症状が出ていた。DOSゲーム機として復元してみても良いが、過去にHDDでハマった記憶がぼんやり残っている。やはり後日にしておいた方が良いだろう。同様にノートタイプのPC-9821Nw150はFDDのベルトが死んでいるっぽい。補修用のベルトは持っているがこれまたバラすのがしんどすぎてダメだった。

この続きは気力と時間が十分ありそうなGWあたりに再挑戦したい。

PC-8801MA2の3.5'FDD化

なんでこんなことに…。長い人生そう感じることは度々あるが、今回の顛末がまさにそれである。

発端は前回の3.5'FDの山と、PC-8801の5'FD不調。この2つをぼーっと眺めているうちに、以前PC-8801を3.5FDD化した人がいたのを思い出した。メディアが無いならあるものに替えればいいじゃない。

情報をかき集めると、MSXを含めY-E 702Dの成功例はいくつかあり、FDDの改造無しにほぼストレート結線でいけるようだった。しかしネックとしてそのドライブの入手と、うちのMA2はFDDケーブルがFPCかつエッジタイプコネクタなので、これを通常のMILコネクタとフラットケーブルに変換する必要がある。
早速ヤフオクで調べてみると詳細型番不明だが、Y-E 702Dは新品が普通の価格で購入できた。心配していたコネクタの変換は、FDDエミュレーター用でまさにぴったりのものが2個セットであった。ストレートのフラットケーブルは自作PC用のものを改造すればOK。これはもうやるしかない。

というわけで再び土日を潰してFDD換装と動作確認に明け暮れた。結論から言うと3.5'FDD化は成功し問題なく動作した。しかし以下のところで少々ハマりかけた。というか、702Dでも末尾型番の違いで仕様が結構異なっているらしく、今回入手したのはよりによって一番面倒なものだった。

  • 702D-6238DはドライブNo.1になっている
    何の考えも無しにストレートケーブルで結線したところ、この問題でまず軽く躓いた。何のことは無い、ピンNo.10とNo.12を結線してやれば動いたのだが、てっきりNo.10も割付はされているものと思って横着してしまった。6238DだとNCなのでGNDかNo.12に接続してやる必要があった。

  • 702D-6238DはReady信号が無い
    6238D最大の違いはここ。多くの702DはNo.34にReady信号が割り当てらてれる(もしくは可能)のだが、こいつは代わりにDISK CHANGEになっている。名称の通りディスクが無い時にLOWと、Readyと逆の論理で出力される。ジャンパ云々でどうすることもできないので、ひとまずNo.34の信号線はケーブルでカットしGNDとショートした。

…あれだけ下調べしたのに結局Ready信号でハマった。今のところGNDショート、つまり常時Ready状態で問題は起きていないが、行儀の悪いソフトだとヤバいことになりそうで気持ちが悪い。折を見てReadyが割り当てられるドライブに交換した方が良いだろう。

まずはドライブ1だけで簡単な動作確認と、最低限必要なシステムディスク類のメディア変換を行った。それが終わったところでドライブ2も3.5'FDDに。なんか急に98チックになった。

続いてゲームの動作確認。といっても3.5'FDのPC-8801ゲームなどこの世にないので、ひとまずフリーの同人ソフトをXDISKで書き込んで確認した。問題無し。ついでにアリスソフトアーカイブスからランスをダウンロードして書き戻し確認。こちらも問題無し。

最後に市販ゲームの3.5'FD化。これは少々面倒だったが、もう1台のノーマルPC-8801と手持ちのFILEMASTER88でプロテクトを外したディスクを作り、それをXDISKでイメージ化した後3.5'FDD改造機に書き戻した。もちろんこれも正常動作した。

そんなわけで今のところメディア変換できた手持ちのソフトはすべて正常動作しており、5'2Dディスクの扱いに気を遣うこともなくなった。夜中はキツかったFDDのアクセス音もBGMにかき消されるほど静かになったし、ついでに電源ファンを静音に、キーボードを変換器利用でPS/2に差し替えて実に快適だ。

さて。レトロPCの知識がある賢明な方ならお気づきだろうが、今回の3.5'FDD化は実はあまり意味が無い改造である。ドライブ2台と変換コネクタで10k強、それに中古とはいえ3.5'FDの金額を考えると、安いFDDエミュレーターが購入できてしまう。純粋にゲームの動態保存であれば、わざわざサイズの違う磁気メディアに変換して使うのは無駄の極みだし、そもそもメディア変換の時点でエミュで事足りる。レトロPCを魔改造するのが趣味、という人でもこんな感じで冷静になると、かけた時間と金額によってなかなか心がざわつく事態になるのは間違いない。よって、この記事を見て面白そうと思っても絶対に真似しない方が良い。特に市販ゲームの3.5インチ化は、ファイラーなりバッ活記事なり自力なりいずれもプロテクトを外した時点でグレーだし、そのリスクに見合わない狂気の手間だと思う。強いて言えばネットでフリーで公開されている同人ソフトや自作データを、実機で(そこそこ)メディアの心配無く楽しめるくらいだが、ぶっちゃけこれもエミュでいいだろもう。

とまぁそんな感想を、苦労して3.5インチ化したSR版ソーサリアンのFM3音BGMを聞きながら思った。自分が当時聞いていたのはVA版のFM6音、微妙な違和感とガッカリ感がある。そして現在EGGではVA同等のX1版がワンコインで購入でき、なんとBGM単体の再生機能もある。ぜっっったいにこっちで済ませておけば良かった…。本当にどうしてこうなった。

FDの動作確認とか

うっかり?落札してしまった450枚もの3.5'2HDの状態と、手持ちで調子悪い5'2Dの動作確認を行った。

3.5'の方は数が膨大過ぎるのと見た目綺麗だったので、適当に10枚ほどピックアップして中を覗いてみた。1.44と1.25MBフォーマットが半々で、ファイルは建築関連の図面やらなんやらっぽい。PC-98系のCADシステムで利用されていたもののようだ。日付はなんと10年以内のものもちらほらある。大方プロッターとかがネックでシステム更新できず、最近までFDなんぞが使われていたのだろう。
で、これについては以前ハードオフで¥300で拾ったUSB FDDですべて読み書きでき、VMWare上のWindows2000で1.25MBフォーマットも成功した。ドライブの中身はこの頃定番のTEAC製なので吊るしのドライバで一発動作だった。こういう時Windows2000は頼りになる。

ちょっと大変だなと思ったのはラベル。5'FDに比べ大きいためか、剥がすのが恐ろしく面倒だった。慌ててシール剥がしを引っ張り出して多少の楽はできたものの、全部を一気に剥がすのは現実的じゃないだろう。使う分だけコツコツやるしかない。

5'2Dの方は少々ハマった。一旦すべてフォーマットして、その後ゲームのイメージをXDISK経由で書き戻して動作確認してみると、起動しなかったりうまく動作しなかったりした。つまりフォーマット成功だけではメディアの生存判別ができない。
この件は2hほどドライブをガチャガチャいわせ、最終的には本体付属FDのディスクコピーを使って適当なフリーソフトをコピーすることで判別することにした。トラック単位ですべての読み書きチェックを行うので、メディア表面がピンポイントで死んでいても都度発見できる。ただこのチェックの結果、先日動作が怪しかった30枚はそのほとんどがダメだった。やはり数をもう少し足すなどの対策が必要だ。

ちなみにどちらのFDもラベルは封筒用の宛名シールで代用。当時と違いプリンターで自由に印刷できるので結構見栄えは良くなる。写真はMSXマガジン永久保存版2の魔導物語123を書き戻したものだが、これを実機で動かすとなかなかに懐かしい気分になる。30年以上前もまさにA1Fで遊んでいた。また遊んでみようかな。

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メディア買い足し

先日のレトロPC動作チェックの時、手持ちのFDで色々と動かなくなっているものを発見してしまったため、ヤフオクで少しメディアを買い足し中。対象は3.5'2DD(2HD)、5'2HD、5'2D(2DD)の3種。

まずはきちんと保有状況を把握すると以下のような感じだった。

  • 3.5'2DD(2HD)
    10年前普通にamazonハードオフで買った新品未開封が100枚ほど。他に自分が使用した50枚、教材原稿が入ったヤフオク中古80枚と、合計200枚以上動作品がある。ただMSX向け2DDについてはゼロ。これは5'2Dと違い2HDで代用が効くため積極的に確保してこなかったため。

  • 5'2HD
    新品未開封が30枚、ヤフオク中古が20枚、中古ゲームに入ってたユーザーディスクが10枚ほどで、自分が思っていたより保有数が少なかった。ただどれもすべて正常動作している上にPC-98実機は3.5'FDメインなので、この数でもそれほど困る感じでもない。

  • 5'2D(2DD)
    新品15枚、コピーもののゲームが動作する中古15枚、見た目綺麗だが読み込まないもの30枚、ソリが危ない使用不可レベルが40枚。読まないディスクが何枚救済できるかわからないし、PC-88実機は実質5'2Dオンリーなので状況は深刻。

上記から5'2Dを最優先で確保していくことにした。相場は新品が1枚¥200~300、中古が¥100あたり。8bit機全盛の頃はほぼ全部これだったので、1度にまとまった数の確保にこだわらなければそれなりに集まる感じだった。しかしながら破格の出物もないのでイマイチ勝負がかけられない。手持ちの動作確認をしながら気長に待とう。

次は5'2HD。実はこれが一番球が少ないようで、新品1枚¥300~600、中古1枚¥150~300と高額かつまとまった数が出ない。思い起こせばPC-9801FAあたりのモデルからは3.5'FDが主流だったし、PC-8801Mシリーズの頃はメディア自体が高額で使わなかった。
実はこれもまだ1枚も確保できていない。150枚ほどの中古が出品され入札したものの、あっという間に10kを超えてしまい見送ってしまった。当面困ることはないので10枚程度のものをコツコツと集めていくしかないだろう。

最後は3.5'2DD。2HDで代用できるとはいえ毎回ハッチをシールで閉じる作業も面倒なので、相場以下なら中古を確保していく。2DD限定だと新品が1枚¥300~500、中古が¥100あたり。ワープロがこれだったので相当数中古であると思っていたが、2HDで代用が効くためか現存数が少ない感じだ。とりあえず2HD込みの中古15枚を1kで落札する。当面は2HDでなんとかしよう。

そんなわけでレトロPC、レトロゲーム散財もいよいよこれで終わりだが、ここでちょっと予想外の落札が成功してしまった。3.5'2HD 中古450枚を5kである。半分が使えるなら相当に安いと喜んでいたが、動作チェックをすることを考えてちょっとげっそりとしてしまった。そもそもこんな枚数使わないし…。

ともあれこれでまたしばらくは実機でごそごそ遊ぶことができそうだ。メディアのチェックを兼ねてもうちょっとだけいじることにしよう。

PC-8801MA2とメディア動作確認

レトロPCを触りたくった勢いで、ここ数年動作させていなかったPC-8801MA2と88の5'2Dメディアの動作確認を行った。

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画像はぱわふる麻雀2とエメドラ。縦に粗い独特の絵が懐かしい。これらをはじめとして正規市販ゲームはすべて動いた。ちゃんとしたメディアとデュプリケーターで書かれたものとはいえ、40年近く前の磁気媒体が今だに使えるなんてすげぇ。

しかし深刻だったのは普通の5'2Dディスク。例えば前述のぱわふる麻雀2のユーザーディスクは最初の1回は読み込めたものの、2回目以降はフォーマットの指示があり、それも正常動作せず完全に死んでしまった。虎の子の未使用Dはフォーマットできたので間違いない。

他にもヤフオクで一山いくらで買った100枚くらいの使用済み品はソリが進行して完全NGなのが30枚、見た目OKだが中が空になったものが30枚ほどあり、半分以下しか正常動作しなかった。3,4年前に確認した時はほぼ全部動作したはずなのに。まぁその正常動作品もフォーマットして潰す予定のコピーメディアなので中身はどうでも良いのだが。

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その中でもラベルの印刷文字とマニュアルの切れっ端から、どうもオリジナルくさいのが上記のFILEMASTER88とエキスパート88。どちらもいわゆるコピーツールというかファイラーで、当時これ自身のコピーも大量に出回っていた関係でメディアまとめ買いをすると必ず1,2枚入っている。かなりグレーではあるが、今のうちに所持ゲームのバックアップを取っておくのも必要かもしれない。

そこで実家の物置に眠っている2台目のPC-8801MA2を引っ張り出して動作確認してみた。なんで2台持ってるんだという話だが、最初に買ったものが見た目イマイチかつ付属品ゼロで、そのしばらく後に付属品揃いのジャンクが出品されたため付属品目当てで買ったのだった。まあジャンクとはいえ未チェックなだけで当時は普通に動作したのだが、使い道もないのでそのまま見た目が悪い方はお蔵入りだった。多分12年ぶりくらいに電気を入れることになる。

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さて。結果はというと、コンデンサ液漏れや不意のショートによる発火もなくあっさりとBASICは起動した。ディスクも念のためクリーニングキットを使い件のぱわふる麻雀2が動作。いや本当にこの頃のドライブはすげぇな。

ちょっと心配だったのがキーボードで、購入当時も効きが悪いキーがいくつかあった。今回BASIC画面でポチポチ押してみると、案の定最初は10個くらいのキーが聞かなかったが、メカニカルキーであることを思い出しぐりぐりとキートップを押してやるとすべて復活した。MSX2といいこいつといい、1980年代頃のPCは恐ろしく頑丈だ。今後の気まぐれディスク書き戻しや実機プレイ位は耐えられるだろう。

まぁしかしその書き戻しメディアはすごい勢いで壊れてきている。今のうちにまとまった数確保しておくべきか。

RGB-HDMI変換器

MSX2コンポジット出力のぼやけがキツすぎたため、RGBケーブルと変換器を使ってHDMI出力することにした。ついでにPS、DC、SS、SFCについてもRGBケーブルをおごってやり、接続環境をできる限り統一した。

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メリットはレトロゲーム機にとって一応最高の出力になり、それをHDMIキャプチャーでPC画面にも窓表示したり録画できること。デメリットは本体同等に高価な専用ケーブルだろうか。所持していないメガドラ以外と変換器で総額30k越えになり、ぶっちゃけ最近のレトロゲー、レトロPC散財より高額となった。かなり本末転倒気味である。

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ともあれこれでMSXのコードが判別できるようになり、SSの眠い動画再生画面も多少シャキッと映るようになった。感覚的にPS2で使っていたD5端子出力に近い。ただDCだけはどうにもよろしくなく、S端子と比べても好みの差くらいの違いしか分からなかった。RGBの方がほんの僅かドット感がある気がするものの、根本的にのっぺりと拡大された絵になってしまう。とてもじゃないがVGAとは勝負にならず、常用は厳しいと判断。VGA対応ゲームは素直にD-SUBが良いだろう。

で、これと合わせて4VGA切替器とオーディオスプリッターコネクタも購入し、Windows98PC-98、88、DCを接続できるようにしてやった。これで手持ちレトロ機全8種が40インチ4kモニターに正しいアスペクト比で表示できるようになり、コンバーターで(多分)88以外はPC側に取り込めるようにもなった。表示と音についてはこれで十分だろう。

さて。あとはPCの置き場所と配線レイアウトの調整だ。夏に向けてちょっとずつ部屋の模様替えをしつつこなしていこう。

そういえばWindows98のところで書いたVGAを4:3で表示する件だが、モニターが対応していなくてもある程度力技で解決できる。その1つがUSB-VGAキャプチャーユニットとOBS Studioで全画面表示させることだ。Windows98マシンを復元するような人はUSB付のPCは必ず持っているだろうから、キャプチャーユニットを1.5kほどで入手すればなんとかなってしまう。
もちろんユニット性能次第では直接VGAに挿すより画像が劣化するし、BIOS画面や24kHzはNGだが、OBS Studio側で補正が掛けられるうえにウィンドウ表示できたりとこれはこれで便利。自分みたいに特定ゲームのOP目当てとかはとっとと録画しておくと色々捗る。

MSX2購入と修理

ここ10年くらいずっと迷っていたMSX2 FS-A1Fをとうとう落札した。

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FS-A1Fは自分が中学生の時になけなしの小遣いを全ぶっ込みして買った思い出のPCだ。これ以前は友人から譲り受けたカシオのMX-10で細々とBASICで遊んでいたので、自分にとっていわゆる人生初のPCがこれ。高校に入ってPC-8801VA2を買ってもらうまでの3年間はほぼ毎日触っていたし、その後もなんだかんだで20歳くらいまではちょいちょい遊んでいた。ゲームよりもプログラミング中心で、最終的には簡単なアセンブラの関数を組んでワイヤーフレーム3Dダンジョン描写や2Dマップスクロールくらいはできるようになっていたと思う。

これを手放したのは20代の終わり、嫁さんとの同棲が本格的になった頃だ。一人暮らしには十分広い社宅だったが、さすがに2人となると趣味のものは1室収まるくらいにせねばならなかった。この時A1F以外にもPC-8801VA2、PC-486NAS、メガドライブFM-TOWNS、FC、SFC、サターン、ドリキャス、関連ソフトとゲームのほぼすべてを手放しており、今なら一財産になるお宝の山を文字通りゴミとして捨てた。おかげで結婚できたのかもしれないが、後悔していないといえば嘘になる。

さて。一度はそんな別れをしたMSX2なのだが、13年前に自宅を建てて地元に戻った時には買い戻す決意をしていた。しかし当時すでにMSX2FDD付機種はプレミア価格となっており、入手後の修理をこなすスキルもまだ持ち合わせていなかった。入札も熾烈を極め、驚くような高値で何度か落札を阻止されたこともあり、代わりに入手性の良かったPC-98シリーズを優先しているうちにだんだんMSX2のことを忘れ現在に至ってしまった。

そんなMSX2だったが落札はいともあっさりだった。先日書いたWindows98PC用のパーツをヤフオクで漁っていた時、偶然ジャンク扱い品が目にとまったのだった。曰く、電源ケーブルがカットされ動作検証していないからジャンクだとか。落札相場の半分くらい、15kを設定し入札放置したところ、ギリギリの14.5kでそのまま落札できてしまった。なんというか、長い人生縁があれば必ずこういう転機は訪れるという見本みたいな出来事だ。

前置きが長くなったが、念願のFS-A1Fの補修だ。本気で落札できると思っていなかったので手元に物が届いてからの情報収集だったが、どうやらA1Fのウィークポイントは大きく2つ、電解コンデンサの液漏れとFDDのベルト劣化とのことだったので、何はともあれ蓋を開けて確認することとした。

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ほとんどDIPの手ハンダ基板が懐かしい。ざっと見渡すと液漏れしているコンデンサは見当たらなかったため、簡単にブローとアルコール清掃して電源を入れるべくケーブルを半田付けする。

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FDDは予想通りベルトが劣化というか、バラバラになってかけらがプーリーに固着していた。丁寧にばらして清掃し、こんなこともあろうかと数年前に購入したモビロンバンドで代用する。

電源ON。POWERランプが付いたのに映像が映らなくて少々焦ったが、どうも適当にジャンクから拾ったコンポジットケーブルが断線していたようで、これを未使用品に交換したところ内蔵アプリが立ち上がった。ひとまず安心したが、ビープが鳴り止まず操作も反応がおかしい。どうもどれかのキーが押されっぱなしになっているようだ。キーボードをばらしてシート表面をアルコールで拭き取り清掃、復元して解決した。BGMも普通に鳴っている。良かった。一歩前進だ。

キーボードの動作確認。最初mとテンキーの5の反応が鈍かったが、何度か連打しているうちに正常に打ち込めるようになった。シフトキーの反応も若干鈍いが、これは現役で使っていた時も微妙な押し心地だった気がするのでとりあえずそのままにする。

FDDの動作確認。電源ON時にモーターが回るのは確認したので、まずはFDDクリーナーを掛けてからDOSフォーマット済みFDを入れる。念のため2DD認識するようハッチをテープで塞ぎ、フォーマット。

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最初は終盤の動作でリトライを繰り返したあとエラー表示されたが、何度か繰り返しフォーマットさせていると成功するようになった。若干アクセス音が大きいので、軸にグリスを塗るくらいはした方が良いかもしれない。ともあれこれで一通りの動作確認は出来てしまった。コンデンサやRAMの張り替えくらいは覚悟しただけに拍子抜けである。

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ちなみにPC-88や98用に持っていたメガドライブコントローラーと、15年前にジャンクで入手したローランド製ATARI仕様マウスも動作した。探せばパナソニック純正のコントローラーもあるはずだが、当面はこの2つがあればなんとかなるだろう。

他に内蔵時計のバックアップ電池端子が錆びていたので丁寧に清掃し乾電池を入れてみたが、これは結局無意味になってしまった。内蔵アプリは西暦が80~99までしか設定できない。まさかこんなところで今更2000年問題に出くわすとは。ひとまず日付時刻だけ合わせてお茶を濁すDOS上からなら設定できる…はず。

ここまで来たら手持ちのゲームで動作確認といきたいが、微妙にドライブの調子が悪いのでまずはBIOSの吸い出しをやってみた。最初は難度やってもDISK.ROMのところで躓き、その前に読み込んだMSX2.ROMも他のドライブで読めないのでFDDの調子がやはり良くないのかと疑ったが、どうもA1系固有の問題のようで、指示通りの処置を行い無事に完了した。

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価格が高騰する前に確保したMSXマガジン永久保存版。これのおかげで起動ディスク作成が出来た。最初の頃は1/2で起動失敗してフリーズしたが、BIOSを吸い出しがてら何度も起動を繰り返すとうまくいくようになった。ドライブの可動部がスムーズになったのだろうか。ともあれここまで来てようやくゲーム起動を試してみた。今手元ですぐ確認できたのはピーチアップ総集編II(笑)。

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IIのパッケージにIのディスクも突っ込まれていたり、桃子の恥じらい云々や取説が行方不明だったり、起動にかなりの確率で失敗するものの、なんとかタイトルまでこぎ着けた画像が上。Windowsのドライブでもイメージ化でエラーが出たり出なかったりなのでディスクが相当弱っている模様。まぁ30年以上前のものだから仕方が無い。読めるうちにPC-98とwizard98でイメージ化しておこうと思うが、実はこのゲームはプロジェクトEGGで\880で手に入る。よほど実機プレイに思い入れが無い限りはこちらで遊んだ方が快適だろう。

その他、コンポジット出力がかなりキツいと感じた。SFCなどのゲーム機ならにじみも味のうちだが、ソースコードを表示させると文字の判別もおぼつかないほどぼやけてしまう。キーボードのショボさもあって実機でのプログラミングは相当なストレスになりそうだ。これについては他のレトロゲーム機との兼ね合いでひとまずRGBケーブルとHDMI変換器をおごってやった。そういえば昔はメガドラ用に買ったアップスキャンコンバータで88CRTモニターに表示させていたっけ。ただ表示はこれで概ね解決したが、キーボードはさすがにどうしようもない。プログラミングに限ってはエミュ環境が快適だろう。

というわけで思い出パワーでここまで復元した。実はMSX2はそれほどゲームを遊んでおらず、プログラミングはエミュが快適ということで、今のところ実機の存在意義はBIOSくらいしか無い。しかしそれでもいいのだ。動かすだけで連休中ずっと楽しかったのだから。

…あとは桃子のアレをしっかり探して回収しておかないとヤバいな。万一家族に見つけられたら事案になってしまう。