田舎おやじの言動log

田舎で暮らすおっさんの言動を適当にロギング。

86音源ボードのコンデンサ交換

PC-9801FAのマザー2枚を修理した勢いのまま、音が全く出なくなってしまった86音源ボードのコンデンサ交換をしてみた。

表面実装タイプばかり50個以上ある。半田ごてでゆっくり剥がすのがセオリーだが、ぱっと見基板に酷い液漏れダメージはなさそうだったため、ニッパーで頭を切り飛ばした後に足を取る横着をした。

すべて取り外した状態。一部のコンデンサの足が細っていたり、ランドから足を外した時に電解液の匂いがしたりとそれなりに液は漏れていたようだ。べた付いた表面をエタノールで拭いてやるとなかなか綺麗になった。ここからうまくコテが入る順に丁寧にコンデンサを実装していく。根気の勝負だ。

張り替え後がこちら。ディップタイプかつ安物の高耐圧品で代用したためコンデンサの塊のようになってしまった。そして今回事前に容量を調べて手持ちを増やしておいて良かった。33μAと4.7μAが恐ろしい勢いで減った。

本体ディップスイッチで内蔵サウンドを未使用にし、メモリスイッチでBIOSも切って86音源を挿す。確認ソフトはいつものごとくソーサリアンNewIPL版だ。

無事認識し、この後のOPでいつもの曲がとんでもなく美しい音色で再生され始めた。低音もガッツリ効いている。何これ、こんなの知らない。

一応他のゲームでも試す。こちらも定番の痕。うん、聞いたことも無い素晴らしい音色だ。

ダメ押しでFMPによる再生。PC-9821CX13でよくBGM代わりに再生して聞き慣れているはずだが…間違いない、これが86音源本来の音だ。いままで手持ちの実機で聞いてきた音は恐らくコンデンサの容量抜けがありつつの劣化したものだったのだろう。30年98を触ってきて初めての衝撃。なるほど86音源って凄いな。

というわけで86音源ボードも無事生き返った。実は無極コンデンサ2個は正しい容量が手持ちになく、やむをえず1つ上の容量を使ってしまったのだが、今のところ大きな影響は無いようだ。そしてかれこれ半日ほどFM再生を続けているがおかしな挙動も見られず、画面表示が崩れるなどの問題も再発していない。本体マザー修理もうまくいっているようだ。実に気持ち良い。

こうなると俄然VA2修理に向けてテンションが上がる。そしてCX13、Ce2、リトルオーケストラ、SC-55など音源のコンデンサ交換もしたくなってしまった。特にSC-55は近年音のこもりと音量の低下が著しい。壊れないうちに挑戦してみたい。