田舎おやじの言動log

田舎で暮らすおっさんの言動を適当にロギング。

PC-9801FAマザーボード修理

PC-9801FAの内蔵HDDへデータを転送しまくったり、ボード類を挿しまくったり、外付FDDを自作したりしてみたが、どうも色々うまくいかない。そうこうするうちに画面表示が酷いことになってしまったので、マザーボードを修理してみることにした。

解体するのに時間がかかってテンションが下がった状態で基板を眺めたが、意外にあちこち電解液漏れのダメージ補修が見られた位でよくわからなかった。じゃあトレーニングがてらということで、先日落札して同様の症状のまま放置していたFA/U2のマザーから先に修理(というかコンデンサ張り替え)してみた。

ホコリを飛ばしてざっと眺めてみると、思ったより青く錆びたり黒く腐っているところが無い。というか動作品マザーよりも状態が良い気がする。

とりあえず電解コンデンサをバサバサと切り飛ばしつつ、清掃とパターンチェックを行う。ヤバそうなのは3カ所。いずれもスルーホールが腐食してパターンが切れているように見えた。ちなみにこのうちの2カ所は動作品マザーの補修と一致する。定番の故障箇所のようだ。

先にパターンの修復を行う。VA2補修のためにと用意した極細ニクロム線なら綺麗にやれそうだったが、ルーペがないと話にならない感じだったので、今回は無理せず極細ラッピング線でスルーホール同士をジャンパした。1カ所はスルーホール自体が潰れていたので裏の抵抗から引っ張ってパターンの端に接続。

次いでコンデンサの半田。小さい容量、低電圧のものが手持ちに無かったので大きめのもので代用。漏れた電解液が除去しきれておらず半田の付きが悪かったため見栄えは酷いものだが、とりあえずがっちり固定できていることを確認し、最後に歯ブラシで清掃して完了。

FDD無しの最小構成で組み直して電源ON。見事に縦筋画面が直った。素晴らしい。やればできるじゃん。

さて。このまま動作マザーを現行FAに入れ替えることもできたが、バックアップ電池が生きているか不明だったことと、自分の雑な半田を信用しきれないことから、動作品のマザーを引き続き修理してみることにした。

コンデンサすべてがっちり固定され容量も合っていることを確認。そうなるとパターン補修箇所か新規の断線箇所が発生したかだが、これはあっさりと判明した。テキスト関連と思われるカスタムチップに接続される補修ジャンパ線の半田が外れて浮いており、テープの粘着力のみで接触していた。FA/U2マザーと同じ要領でスルーホール間にラッピング線を半田する。

他のパターンに問題は無さそうだったので、仕上げにエアーと歯ブラシで清掃。この時ちょっと怪しかったのが、小さな半田くずがとあるICの足の間に挟まっていた。他にも同様の箇所は無いか丁寧にチェックして完了。

組み直して電源ON。無事に直った。仮眠を挟んでの夜通し作業で目と腰が限界だが、まぁ苦労が無駄にならずに良かった。

最後の力を振り絞ってグラフィックアクセラレータGA1280用のビデオ入力ケーブルを製作。手持ちのカラフルすだれ線使用かつ収縮チューブ通し忘れで見栄えは悪いが、こちらも無事にパススルー出力可能になった。D-SUB15ピンが一般的な9ピンになるだけでもありがたい。こちらは後日アリスソフトのゲームでしっかりと動作確認しよう。

というわけで修理はうまくいき、幸運にも3.5、5インチそれぞれ完動するものが揃ってしまった。本体側はもうこれで十分。次に修復するのはこいつだろう。

純正の86音源ボード。ソーサリアンではステレオで認識されるものの一切の音が出ない。雑音すら入らない。まず間違いなくコンデンサの問題だろうが、表面実装タイプなので取り外しに気を遣う上に数が恐ろしく多い。もうちょっと元気が溜まった後日にする。