田舎おやじの言動log

田舎で暮らすおっさんの言動を適当にロギング。

PC-88VA2入手

PC-88VA2一式をヤフオクで落札した。個人的ヤフオク最高額で口に出すのも憚られる金額になってしまったが、30年以上前に使っていた思い入れの強い機種で、今回曲がりなりにも電源が入りしかも付属品一式が揃っていたので頑張ってしまった。

一縷の望みをかけて到着後にディスククリーニングのみ行い、早速PC-8801MA2用のディスクを使って起動してみた。まずモニターに何も表示されず、FDDはアクセスまでいくものの、その後V2ランプが消えて止まってしまう。さすがにそのままでは無理か。

とりあえず電源電圧を確認したところ、FDDへ12,5V両方正しく来ていた。FDDかマザー側の問題らしい。

と、ここで唐突に電源がOFFした。どこかショートしたかと思い電源ユニットだけ取り外してスイッチを押すも、一瞬ファンが回ったあとうんともすんとも言わなくなってしまった。どうもギリギリ持ちこたえていた電源ユニットも死んだらしい。なんてこった。

その後時間を置くと電源が数十秒ほど入ることを確認したが、最初に出力されていた12、5Vいずれも出なくなってしまった。あかん。

電源ユニットを開けてみると大惨事だった。基板裏に電解液がべったりと漏れており、パターンの表面が腐食しかけている。そして時間経過で電源が落ちるのはレギュレータのヒートシンクにあるサーミスタが働いているためらしかった。これのおかげでトドメを刺されずに持ちこたえたのだろうか。また幸いにもパターン剥離までしていないので、基板洗浄とコンデンサ交換でなんとかなるかもしれない。

電源は一旦置いておいてマザーを確認する。フロントパネルを外して表面が見えたところで冷や汗が出た。バックアップ電池の足が両方とも腐食して無くなっている。それどころか周辺パターンとICの足まで青錆で酷いことになっている。

基板裏は割と綺麗。心配していた電解液も今のところこちらには垂れていないように見える。ただ気になるところとしてポッティングしてあるコンデンサの足が片側切れているようだ。ただ腐食して外れたような跡が無く、まるで最初から付いていなかったかのよう。これは後ほどしっかり確認する必要がある。

基板表の青錆を重曹で簡単に除去すると赤枠内に重大なダメージが見て取れる。パターンは大外を回っているテキスト表示周りの4本が完全に消滅しており、TTLとロジックIC、RTCの足と周辺パターンが黒く変色して切れている。これは地道にIC交換とパターンのジャンパーをしないとダメっぽい。

そんなわけで高額落札の割にリストアには結構な手間暇が掛かりそうなのだが、思ったほど落ち込んではいない。いわゆる3つ目の動作不良でなく、電源ONとディスクアクセスの実績があり、先人の修理事例も豊富で何とかなりそうだからだ。そして汎用ICもコンデンサもすべて代替品が手配できた。時間はかかるだろうがライフワークとして必ず直してやろう。