続き。
・2000年代後期(WinXP、Linux時代)
2000年代前期以上に色々なことがあり、それに応じてPC事情もめまぐるしく変わった。それに関係して色々な失敗や不完全燃焼が多かった。
2005~2006年は前期とさほど変わらずノートPC、WinXP中心生活で、デスクトップは枯れたパーツで組んだLinux機しかなかった。しかしMSラリースポーツチャレンジというゲームが遊びたくなり、そこそこパワーがあってコンパクトなWindowsマシンということでshuttleのDTXベアボーンPCを購入した。CPUはAthlon64X2。いきなり64ビットかつマルチコアデビューだったが、XPかつゲーム目的では正直それほど凄さは感じなかった。まぁPentium4よりはるかにマシだったが。
ビデオカードはこの時初めてnVIDIAを選択した。ELITEのGF6200だったと思う。ベアボーンに収まるミドルハイレンジで、Linuxのドライバが当時ATIよりマシという消極的な理由で選んだが、前述のゲームは問題ないレベルで楽しめた。
このPCは出張と出向がピークだった頃なので、買ってはみたものの結局あまり使わなかったのだが、コンパクトさが気に入りこれ以降ITXケースで組む流れとなった。
2007年は人生の大転機が立て続けにあった。母親の急死と転職と子供ができたことだ。詳しくは別の機会に書こうと思うが、仕事では出張と出向の実質個人外注にも関わらず、会社員としてボーナスもろくにもらえないという状況だったし、母親の死と祖父の入院介護、子供を授かったことが決定打となり、今の会社に転職した。友人がタイミング良く誘ってくれなかったら多分独立していたと思う。
そして急な引っ越しと転職、子育てという生活サイクルの一変に対応するのが精一杯で、PCには一切お金をかけることなくこの年は暮れてしまう。さらにデスクトップの録画PCは置き場がなかなか確保できず、なし崩し的にお役御免となった。
2008年の春、生活が落ち着いて最初に組んだPCは以下のような構成だった。安価で低消費電力でいじり倒せる普通のデスクトップを目標とした。
ケース:ミニタワー(メーカー不明)
電源:250W ATX(玄人志向)
CPU:AthlonX2 4450e
マザー:ASUS M2A-MX
メモリー:DDR2 2GB
ビデオカード:ASUS GF7800GS
HDD:320GB
その他:DVD-R
OS:Linux(Debian) + Windows XP
こいつはなかなかバランスの取れた良いPCだったと思う。当時まだ持ち帰りの仕事はほとんど無く、あってもCF-Y2Fで事足りた。XPはたまにゲームをする時くらいしか起動せず、趣味の部分をほぼLinuxでまかなったりしていた。といっても各ディストリのインストールと設定が遊びの目的となっており、他はネットサーフィンやらブログ更新くらいしかしていなかったが。
スターデジオ録音はよく覚えていないが、サウンドカードを挿した記憶が無いのでUSBに移行してCF-Y2Fでやっていたようだ。
次に組んだのはDIRACのITXケース+D945GCLFだった。2008年の夏頃と思う。仕事でASUS EeeBoxを触り、これがなかなか快適だったのが理由の1つ。もう1つはPCで録画したかったからだ。スペースの問題で一度お役御免となったものだが、車内で娘をあやすのにNHK Eテレ番組をDVD化したくなり、余りパーツで省スペースなアナログ録画機をでっちあげた。メモリは1GB、HDDは250GBくらいだったと思う。OSはDebianでファイルサーバーとメディアサーバーも兼ねた。かなり実用的なPCで録画は1年半、メディアサーバーとしては5年ほど役立ってくれた。
2009年初頭、いきなりAMD Turion64搭載のノートPCを買った。子供が動き回りはじめた関係でデスクトップPCが少し邪魔になり、前みたいにノート中心にしようと急に思ったのだが、これは久々に大失敗と言える散財だった。hp製WindowsVistaマシンだったが、これは正直機種名も覚わらないくらいで即売り払ってしまった。ともかくVistaがカスすぎて我慢できなかったのだ。CPUが換装できるタイプだったので上位モデルにアップグレードしてみたが、完全に焼け石に水だったのを覚えている。もっさりな上に互換性が低いとか誰得OSと今でも思う。当然この時以外Vistaは触れてもいない。
続けて買ったのはEeePC 900Xだ。Vistaノートで懲りたものの、コタツでぬくぬくPCを触れるのは魅力で、Vistaをヤフオクで処分したお金をそのままこれに突っ込んだ。いわゆるネットブックの走りだが、これは自分の当時の生活にマッチしてお気に入りになった。コタツはもちろん、寝室やトイレに持ち込んでのネットや録画番組視聴は非常に捗ったものだ。eMMC換装やDebianインストールなんかもやりながら、2年くらいは毎日使っていたと思う。
再び自作PC熱が入ったのは2009年の秋、新居に移る目処がついた頃だ。この頃おしゃれで安価なITXケースが出始めてきており、各パーツも小型化、静音化が意識されたものも増えた。そこでハイパワーコンパクトな最新ゲームPCを組むことにした。以下のような構成だったと思う。
ケース:LianLi PC-Q7
電源:ケース付属250W ATX
マザー:ZOTAC GeForce 9300-ITX WiFi GF9300-G-E
CPU:C2D E8500
メモリー:DDR2 2GB
HDD:250GB
ビデオカード:ZOTAC GF9800GT
OS:WindowsXP
その他:DVD-R、22インチ 1600x900モニター
構成を見てわかるように、こいつもVistaノートとタメを張る大失敗だった。E8500だけでも廃熱的に一杯一杯なのに、欲を張ってGF9800GTをぶち込んでしまった事がトドメとなり、起動後ずっと爆音、30分もゲームをやれば熱で落ちるような産廃ができあがった。この後2ヶ月ほどケースやカードを取っ替え引っ替えしたがどうにもならず、ままなし崩し的に2000年代は暮れて新居に引っ越すことになってしまった。
続く。