田舎おやじの言動log

田舎で暮らすおっさんの言動を適当にロギング。

ハンコンとプレイシート

 レースゲーが好きなので、ハンコンとプレイシートを持っている。G29とAmazonで割と評判が良く安かったシートだ。先日部屋の片付けついでに専用スペースを確保したので、レースゲーとハンコンについて少し書いてみたいと思う。

 

 レースゲーにどっぷりとハマったきっかけはPC版コリンマクレーラリーだった。それまでにもリッジレーサーやGT、セガラリーを遊んでいたが、ゲーセンにあったらやるか…くらいで、それほど興味があったわけではなかった。遊ぶならゲーセン筐体、でなきゃ実車ドライブだろ、という考えもあった。


 これを吹き飛ばすほどCMRがすごかったのは、当時の日本としては珍しくMODが豊富に使えたからだ。ゲームを改造するという概念が無かった私には衝撃的だった。手始めに音響MODを入れ、やがてWRCカースキン、最終的には痛車スキンもいれてリプレイを取るのに没頭した。1年近く毎日のようにプレイしていたと思う。
 ただこの頃はハンコン入手の考えは一切なかった。金もないし狭いアパート暮らしという現実的な制約があったからだ。その代わりコントローラーにはこだわった。セガサターンコントローラーを専用ISAボードで変換して使ってたし、それが時代遅れになるとUSB化する同人基板を買って使ってたと思う。アナログではないがLRのシフトと丸いパッドのステアリング操作が非常に快適だった。

 

 その後Mobil1ラリーを挟み、再び熱を入れたのはセガラリー2だった。MODが使えないにもかかわらずハマったのは、プジョー車がやたら豊富だったからだ。特に実績解除していくと当時私が乗っていた106を使うことができた。デフォルトで106が入っていたのは当時これだけだ。とにかくコントローラーがへたりきるまで遊んだ。

 

 ハンコンが欲しいと感じるようになったのはMSラリースポーツ、GT5をプレイしていた頃だ。ちょうど子供が生まれ、そろそろ実家に戻って新居を建てるか…と考えていた時期でもある。コントローラーで何がダメだったかというと、アナログスティックによるステアリングとアクセルワークだった。実車との感触の乖離が大きく、私にはとにかく難しすぎた。特にGT5はチュートリアルすら苦労する有様で、せっかく106、そして当時乗っていた206が用意されていたにもかかわらずプレイが遠のいてしまった。

 

 いよいよハンコンを買ったのは10年ちょっと前、新居を建てて引っ越した直後だ。小さいながらも書斎を確保でき、ここで思う存分ステアリングを振り回したいと県内の店舗を巡り巡ってG27を買った。しかし結論からいうと直後は全然活躍していなかった。結局のところドラポジと設置の問題が大きいのだ。普通ハンコンはテーブルみたいなものに挟み込むように固定する機構になっているが、一般的な家庭では案外がっちりホールドできるようなテーブルや机は無い。ちょっとステアリングを切ると机ごとガタつき、ブレーキを踏むと椅子がずれる。もうプレイどころではない。せっかく買ったリチャードバーンズラリー、セガラリーEvo、Dirt3はしばらく棚の肥やしになった。特にセガラリーEvoはメディアがSecureCDプロテクトだったため、プレイすることも結構難儀だった。

 

 転機が訪れたのはその半年くらい後。ネットでハンコンの固定方法を探っていると、ホームセンターのイレクターでプレイシートを自作する記事が結構引っかかったのだ。さっそくホームセンターに走り、参考設計図を元に組み上げた。部品代は1万円くらいだった気がする。なおちゃんとしたプレイシートはこれ以前はまともになく、当時ようやく出始めたものは10万超えがザラ。とても気軽に入手できるものではなかった。
 果たして組み上がったイレクター台だが、これはようやくハンコンでまともにレースゲーがプレイできるツールとなった。RBR、GT5、Dirt3はよくやったし、AssettoCorsaなんかも最初はこちらで遊んだ。


 ただ不満もそれなりにあった。まずでかくて場所を取り過ぎるのが悩みだった。最初はリビングのTVで遊んでいたのだが、部屋のど真ん中に凶器のような座席が鎮座するのは小さい子供のいる家庭では問題すぎた。一応半分解して持ち運べる作りではあるものの、重量がありすぎて隣室に移動させるのも一苦労だった。
 やがてTVでのプレイは諦め、イレクター台はPCごと2Fの空き部屋に設置し直した。しかし2Fに上げるのに死ぬ思いをしたものの、こちらもイマイチ快適なプレイとはならなかった。まずはモニターの問題があった。30インチを超える大型fullHDモニターなんぞ選択肢はほぼ無く、あっても高価かTV機能付きのHD解像度な時代、やむを得ず21インチという極小モニターを無理矢理イレクター台に乗せることでしのいだ。これは2,3年後に40インチの格安4Kモニターを買うまで続いた。次にドラポジと座席ズレ問題があった。イレクター台は座椅子か実車シートを上に乗せ、自身の体重もかけつつズレを防ぐ構造だが、座椅子によっては案外滑ってズレてしまい、また安物座椅子はペラくて目線も下がり尻は痛かった。これは結局それなりに高い良い座椅子を買い、ベルトでガチガチ固定という力業で解決した。しかしこれにより座椅子も含め持ち運びはおいそれとできなくなった。最後に室温の問題が大きかった。空き部屋なのでエアコンは設置しておらず、これのせいで金属製のペダルやパネルは冬はキンキンに冷えて触るのがつらく、夏場は高室温でプレイどころではなかった。これはエアコン設置以外さすがに解決しようがない。

 

 今の環境に落ち着いたのは2年前。Dirt RallyをメインにAssettoCorsaをつまみ食い的に遊び、安売りの時にその他のレースゲーを買いあさる感じだったが、ある時買おうとした何かのゲームがG27に対応していなかった(というかPS4がそうだったような気がする)なんだかんだで10年くらい使いガタも多少出てきたしな、そろそろ新しいのを買うか…となった。G27に大きな不満は無かったので操作性がほぼ同じのG29購入をすぐに決めたものの、イレクター台の問題を考えるとむしろそっちをなんとかしたくなった。

 そこでまず今時のプレイシートはどうなんだとAmazonを見てみると…驚いた、3万円台でシートが買えるじゃないか。思いのほかコンパクトだし、これならリビング隅に設置して邪魔にならないし、なんなら他のPCゲームもリビングで遊べるじゃないか。
 というわけで念願のプレイシート環境ができあがった。サイドブレーキ台も欲しかったが、肝心のサイドブレーキコントローラーの用意が面倒くさそうだったのでひとまず放置した。プリンター台を流用し24インチ4Kモニターとスピーカーを設置、雰囲気も万全である。

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 そして先日、娘の荷物や学習机があったリビング隣の和室にこれらの環境一式を移動させた。足かけ10年、ようやく満足のいくドライビングブースができあがったのだった。プレイしているのはほぼDirtRally2.0のみだが、いずれは買いだめたゲームも崩していきたい。あとはウルトラワイドモニター化か。迷うところだ。