田舎おやじの言動log

田舎で暮らすおっさんの言動を適当にロギング。

新卒会社説明会

 今年もこの季節がやってきた。中小は慢性的な人手不足なので、会社をあげてかなり必死になる季節でもあると思う。うちも新製品リリースが山場を迎えた先月中旬あたりから、社長を筆頭とした採用チームメンバーが浮き足だっていた。

 

 私の所属する部署は自社製品の設計開発を行っている。理系学生はそれなりに興味が向くように思えるが、ぶっちゃけこれまでうちの中でダントツ不人気部署だった。もう10年以上新卒を取れておらず、今や平均年齢50越えの転職組しかいないという、たとえ今新人が配置されても存続が危うい(というか半ば廃止確定の)ところなのだ。

 まぁ過去の実績が影響して採用活動からして微妙なところもあった。10年くらい前に理系院卒を数人取れたことがあったのだが、これが5年経たずに全滅したのがトラウマになっているらしい。安い給料で成果をキツく求める会社方針に皆嫌気がさしてしまったのか、ほとんど大手に行ってしまった。私も当時の彼らの事を思うと、「もうちょっと守ってあげれば良かったな」と今でも激しく後悔する。

 

 で、その頃から採用方針が迷走し始めた。今までは地頭の良さを重視していたのを、突如地元優先、会社とマッチする性格重視としたのだ。一見地域密着で腰を据えた採用姿勢に思えるが、ちょっと上から目線になってしまったところもあったように感じる。それに性格重視がまずかった。具体的には採用試験前に密な連絡をして適正確認、お互いの意思確認をする囲い込み戦略なのだが、これのお眼鏡にかなうのはいわゆるコミュ強で、しかもだいたい意識高い系だ。うちみたいな高学歴が少なく田舎の会社員はコロッとだまされ、素晴らしい子だ!ってことで採用したものの、1年もした頃には皆いなくなってしまう。

 営業の人材不足が深刻すぎてこちらを取るのに注力しだしたのもこの頃だ。新卒採用情報は営業主体の内容となり、技術系部署は中途採用ばかりになった。しかも皆口がうまいこともあって、年齢と実績に応じて入社直後から係長や主任待遇もザラだった。こうなると昔から愚直に働いていた社員はたまったものではないと辞め、後に残された中途採用者はポジションに見合った成果が出せず会社とぶつかって辞め、ペンペン草も生えない状況が今と言える。

 

 ちょっと話が脱線してしまったが、そんな滅びに向かっている我が部署が、今年の採用活動では学生から結構興味を持たれているらしい。プチインターン的な説明会に予約希望者がそれなりにいるとのこと。

 どうやら今年から部署ごとの1日の仕事内容を具体的に採用情報に載せたのが好評のようだ。草案を私も簡単にチェックし、現状と異なるスマートな仕事ぶりに背中がむずがゆくなったものだが、あれが今の学生には響いたということなのか。

 

 そんなわけか、今まではどちらかというと採用とか新人教育で無能の烙印を押され蚊帳の外だった私に、プチインターンをやってくれと急にお鉢が回ってきた。もちろん後輩ができる可能性には私も積極的に協力していきたいが、イマイチすっきりしないのは、元々私(というか私の所属部署)は採用チームから意図的に外されていた匂いがあることだ。

 採用チームのグループメッセージに途中参加させられたのだが、1月中旬とか結構前からチームの打ち合わせはされていて、うちの部署以外はこのプチインターン内容も入念に決めていた。先月末にプチじゃないインターンもやってたし。グループメッセージ参加後も特にすり合わせに呼ばれないのもそう感じる理由の一つ。他部署はプチインターンや説明会のリハーサルをやっているのに、私だけは連絡含めて一切無い。来週ぶっつけ本番でやってくれの依頼のみ。つまりうちの部署だけ想定外の人気だったゆえの、想定外の依頼という、関係者の誰も得しないやつだ。

 

 ということで、どのくらい熱を入れてやるべきなのかを含め、今非常にモヤモヤしているところである。採用する気は無いがとりあえず受け付けないといけないから、とかだと注力したところで目も当てられない。うーむ、どうしたものか。